メッセージ
みなさんこんにちは!pirolina(ピロリーナ)と申します。
この度、クジラを食べるコトをテーマにした曲を発売させていただきました。ありがとうございます。
鯨肉も取り扱う水産加工卸売会社の娘に生まれた私ですが、実は、子供の頃から鯨が大の苦手で大嫌い!大人になって鯨肉販売に関わった時も、実は当初は鯨肉を全く食べられませんでした。
実はそれは加工場付近で育ったから。
鯨を加工する独特の匂いのせいで、食わず嫌いだったのです。
ある日私が学校から家に帰ってきて玄関を開けると、異様な匂いが充満してました。
私は吐き気を抑えながら2階の自分の部屋に駆け込んだことがトラウマ。
後で母に聞くと「鯨の炊き方を間違えた・・・」とのこと。
それ以来、食べずにして大嫌いになってしまったのです。
でも、鯨屋の実家のお仕事をするようになり、お客様から
「美味しい、美味しい」
とメールをたくさん頂く日々。
「えっそんなに美味しいの!?」
と口にして、初めて体感した感激でした。
鯨肉って鮮度や原料、加工一つで、独特な癖が表に出やすい食材です。
子供の頃に、「おいしくな~い」という鯨肉を食べたことで
大人になっても食べ付けない、苦手…という方も実は多い。
しかも値段も高いからその最初の一歩が踏み込めない、近所で販売していない。
なかなか手が出しにくいものです。その反面、鯨肉大好きだ!という方も多い食材。
その差は一体なぜでしょうか?
美味しい半面、生臭いイメージの鯨だけど、
原料と鮮度が良く、きちんと美味しく加工して、且つ正しく解凍すれば、とても美味しいのです。
そんなわたしが願うのは…
日本全国、どこのお店の鯨を買っても食べても美味しい!という世の中になること。
それは、ひとつのお店だけが美味しい、では鯨肉は普及しません。
それぞれのお店の作り手が、美味しい鯨肉を作り、お届けできること。
魚屋さん、料理屋さん、学校給食、スーパーマーケット、それぞれで
美味しい鯨がどんどん普及されたら私は嬉しいです。
お客様がどんなときに、どんな場所で、どんな風に、誰と食べるのか、例えお店に出したとき、出荷した時は、すごく美味しい鮮度が良い鯨でもお客様の手元で解凍されたとき、食べる時に美味しくなければ、意味がありません。
鯨に関する問題はいろんな切り口があることは確かですがまずは、
1人でも多くの方に、鯨は美味しいという事実を体感していただきたい。
何かの折に、ふと身近に考えるきっかけになってくださったら嬉しい。
今日の帰りにスーパーで鯨を買おうかな、って思ってくださったら嬉しい。
鯨を食べる時間で、幸せな人達が居るということを知っていただけたら嬉しい。
それを、ほんのちょっとでも音楽やライブ活動でお伝えできたら幸いです。