くじらとワニと兎とヘビと
先日、お鍋をしよう~という話をしてたら
「ワニ鍋、うさぎ、ヘビとかもいいねぇ~」と、言われた。
びっくりである。ワニはあのゴツゴツした緑色のワニ革っぽいものが頭によぎり想像できず
うさぎは可愛いのにと思ってしまい、ヘビに関しては気持ち悪いの論外であった。
しかしそういう自分にもびっくりである。
じゃぁ、くじらの肉はどうなんだと。
くじらを食べ慣れていない人も、そういう先入観を持つ人もいるじゃないかと。
人のイメージというのは怖い。それと同時に大事である。
くじらに関しても、演出次第で、一つの事実に対して
一方的な視点からの可哀想な物語を作れば、
可哀想な物語になるのである。それも一つの真実として形成される。
世の中にはそういうことが、たくさん溢れている。
そして人の気持ちは揺さぶられる。
いろんな視点から物事を観察することが大事だけど
人の立場はたいてい、どこかに収まっているから難しい。
さて、今回わたしが毛嫌いした「ワニ、ヘビ、うさぎ鍋・・・」
提案者の方の演出や勧め方が魅力的だったら、
ハードルが下がったのかもしれない(笑)
価値を伝えるというのは、おすすめを伝えるというのは
なかなか難しい。
「このお芝居やダンスは素晴らしいから観に来てください」
「このくじらは美味しいからぜひ買ってください」
これだけじゃー、誰も観に来ないし、買わないもんね。
でもみんな言う。
一度観てもらえれば、わかるのに。
一度食べてもらえば、わかるのに。
その一度が難しいのである。
世の中そういうのに溢れている。
「ワニ鍋食べたい」と言った方には
「じゃーあなたが食べて美味しかったら、紹介してちょうだい!」
ということで、収まりました。笑。