鯨肉という食材の難しさ
普段から鯨肉を食べる機会が多いわたし・・・。
食材として色んな可能性を見出しながらも、日々難しさも感じます。
鯨肉は五臓六腑食べられるけれど、一番多いのは赤身(赤肉)の部分です。お刺身でも焼いてもお鍋に入れても食べられるけど、鯨は1頭1頭年齢も種類も違うし、工業製品ではありません。鮮度の関係でも美味しさは変わります。
鯨肉は基本的にお刺身で食べるのが一番美味しいのですが・・・
料理素材として加工品を提供するとき、鯨が好きな方は「くじらの匂いを生かしてくれ」と言われますが、あまり食べたことの無い人や一般向けには「くじらの匂いを消してくれ」と依頼が来ます。その難しさに、料理人や鯨加工業者の方々は常にぶつかってます。
鯨肉の臭みは消したい、でも、鯨肉の旨味は残したい。
素材としての鯨肉の良さを生かした料理と、代用品として鯨肉を使った料理では、目的もメニューも違います。
でも、なぜ今、鯨肉が必要とされるのか。
食材として、「美味しいから」 これが先立たないと、意味がないと思います。
まぁ、美味しいというのは主観的な問題だけど、だからこそ、「あれ?これ美味しくないぞ」と思うメニューに当たったら、がっかりです(´・_・`)
また、鯨肉の赤肉は高タンパク質、低カロリー低脂肪と美容や健康面で本当に役立つことが分かってます。
鯨肉という食材は難しいけど、熟成させた赤肉のお刺身の旨さは、マグロと馬肉の中間のようで美味しいし、霜降りが乗ってるお刺身の部位は脂分があっても、不飽和脂肪酸で魚と同じ脂成分で血液をドロドロにしない、とてもヘルシーで、胃にももたれません。
尾の身のお寿司なんて・・・絶品(*゚▽゚*)
皆様に、もっともっと美味しい鯨肉を食べる機会があればいいなーと、思います。